安中市の板鼻地区から県道137号箕郷板鼻線を北上、500mほど右手の住宅街に入る「うどん処 みわや」肉汁900円をすずずっっっ。
安中の市街地からだと2キロ以上はあるでしょうか、里山にほど近い郊外の新興住宅地の中。一応県道からの入り口に案内はあるものの、住宅地内だからか見過ごしてしまいそうな佇まい。玄関が二重になっているのはからっ風の地域だからかしら。店内はそれほど広くないものの、レイアウトはゆったり取られています。手前のテーブル席に案内されましたが、畳敷きの小上がり席もありました。
こちらのうどんは讃岐うどんとのこと、オーダしてから茹でるので12分ほどお待ち下さいと書かれています。メニューはもり700円、きつね汁800円、肉汁900円、きのこ汁950円、胡麻汁900円(夏季限定)、カレー1,080円、もち入りカレー1,190円、以上とシンプル。大盛り120円・特盛り240円、他に天ぷらが数種類各130円のみ。さぬきならかけ系とも思いましたがメニューにないようなので、肉汁をお願いしましょう。
待っている間に店内をきょろきょろ。余計なデコレーションはほとんどなく、置かれている箪笥などの調度品はよく手入れされています。友人の広い家に招かれたら予想以上に高級感があってちょっとドキドキしているような気持ち(笑)。ちなみに、トイレを使わせていただきましたが、これは扉を開けて住居部分にあるトイレに案内されました。これもなんだかドキドキ。。
さて、運ばれてきたうどん、水を手で絞り切りながら盛られたのでしょう。箸をつけるのがもったいなくなくなるような美しさ。手打ちながら、太さはほぼ揃っていて、エッジもキリッと。讃岐らしく色白の麺の輝きも艶めかしい。思い切って箸をつければ、固さはなくびよーん・ついーっと気持ち良いほどのコシがあり、口の中で精白された小麦の風味が解けます。セクシーな麺というカテゴリーがあるとすれば、間違いなくこの麺はその一つに入るでしょう。
肉汁は醤油、出汁のバランスがとれた透明感のあるもの。和豚のもち豚を使っているそうで、汁に豚の脂の味わいが少し溶け出しているものの肉自体の旨味もしっかり残っています。そこに斜めにカットされたネギが入ります。この汁に麺をどっぷりつけて、ずずずっとすすれば、、麺の味わいが一段ランクアップするように感じます。
添えられているお漬物もうれしい。うどんは好きなんだけれどお店で食べると野菜が足りないんだよなぁ、というときに、関東のうどんに添えられる「糧(かて)」という文化をありがたく思ったりするのですが、このお漬物も広義での糧と考えていいかもしれません。このお新香、野暮ったさはなく美味しいもので、もっと食べたい。野菜好きとしてはうれしい限りです。
お値段はけして安くはありませんが、それに見合う以上に手をかけられているうどんだと感じました。ご主人・奥様も、それほど前面には出てこないけれどとても居心地のよい接客でした。ああ、この麺でかけ系がないのは残念だけれど、それだけ無理せず絞り込んで営業をされているということでしょう。ごちそうさまでした。
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