吉祥寺通りの中央線ガード下「いぶきうどん」とり天かけ(温)520円(のところ開店記念価格470円)をずずずずっっっっ。
丸亀製麺を運営するトリドールが、大阪で2店出店していたセルフ立食い系の讃岐うどん店「いぶきうどん」の東京初出店は、吉祥寺の駅から徒歩圏。店内の流れやシステムが「おにやんま」に似ているという噂をあれこれ聞いていたこともあり、開店日に早速おじゃましてみました。いぶきうどんですからね、ゴリゴリの讃岐うどんということになります(いぶき/伊吹島は讃岐うどんの出汁に使ういりこの産地です)。
開店日、しかも東京初出店とあって、店員さんに加えておそらく本部からも呼び込みの助っ人が来てるようで、店頭でチラシを配布しています。サインボードには「うどん300円から」と書かれています。また「出口専用」にも案内の店員さんが立ち、入口への動線に案内されている姿もありました。
入口脇に券売機があり、かけ、ぶっかけ、おろし醤油、釜玉、カレー、ご飯の単品とセットなどのボタンが並びます。なるほど、かけ・ぶっかけ・おろし醤油とも単品300円ですが、きつね430円、とり天520円という価格設定を考えるとトッピングの価格を高くしているというよりは素のメニュー価格だけを意図的に安くしていると言えるでしょう。今回はとり天をいただくことにしました。精算にはSUICAなどの交通系ICカードも使うことができます。すぐ先の窓口の店員さんに券を渡して丼を受取り、その先のネギと天かすをセルフでとり、先のスタンディングスペースでいただきます。なお、奥にテーブル席もあり、訪れたときはお子さんを連れた家族がテーブル席を使われていました。
さて、いただきます。広い厨房をコの字型で囲むスペースなので、調理の様子が丸見え、これはおにやんま、もとい丸亀製麺でもそういうスタイルですね。様子をちらちら見ていると、タイマーで茹で時間をきっちり管理し、茹で上げたら冷水で〆め、手で一玉一玉絞るように水切りをし、玉は乾燥しないよう時折様子を見て必要に応じて手を出す、という理にかなった調理をされているのがよく見えます。ある意味マニュアル的ではありますが、そんじょそこいらの町中のうどん店以上にキッチリしています。かけ出汁は券の窓口脇に大きな雪平が数台ならび、透明ながらかなり濃い色のかけ出汁がなみなみと入っているのが見えます。
一方、奥側では大和製作所の製麺機「真打」が稼働中。製麺機を馬鹿にしてはいけません、最近は都内の多くの美味しい讃岐うどん店も同じクラスの製麺機を使っていますし、オペレーションするお兄ちゃんもなかなか手慣れた模様。家族連れのお子さんが麺を打つ様子を興味深そうに眺めに来ていて、お兄ちゃんが「こっちからがよく見えるよ!」と声をかけたりしていました。
さて、肝心の味。うん、チェーン店だからと言ってやはり馬鹿にできない味です。出汁の色から予想できるとおり、少々強めの出汁で甘さは控えめのチューニング。個人的にはもう少し穏やかな味わいのほうが好きだけれど、いわゆる讃岐うどんはいりこだよね!という人には直球な味かと。麺はやや太めながらねじれが入っていて、硬さよりは伸びやかさを感じるもので、軽く伸びるコシもあります。まあ温かいうどんは強いコシや硬さはないので、そういうものを求めるのなら冷たいメニューを選ぶべきでしょう。いや、麺はかなり私の好みの讃岐うどんです。最近の製麺機の性能はすごい、ちゃんとネジれや太さのムラまで出すことができるとは。。
とり天は3つ、個人的にはできれば別皿でほしかった(おそらく注文時に別皿でと頼めばできるんでしょう)。こちらはあまり特徴のないもの、この内容でセルフスタイルで通常520円はやや高いかな、というのが正直な感想です。
こちらのお店では、出汁をとったいりこを素揚げしてテーブルに常備してあり、すきなだけ取って食べられるということでしたが、あいにく丼だけで取り皿がなくて困ったことと、時間帯ゆえか素揚げいりこがほとんど残っていなかったのがちょっと残念。あと、お冷を注ぐカップが紙製というのは、いくらリーズナブルだからとはいえちょっと
いろいろと突っ込みどころはありますが、チェーン店がきっちり立食いセルフ店を作ってきたなあ、すごいなというのが率直な印象です。開業早々ながら、オペレーションも完璧とは言わないまでもかなりのレベルになっているのも、他店舗展開しているノウハウによるものでしょう。わざわざ遠くから食べに行く店ではないと思いますが、気軽にふらりとうどんを食べに立ち寄るのにはちょうどいいかと。ごちそうさまでした。
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